2×4の音楽創り [コラム]

 私はおまり詳しくは無いのですが、建築方法に2×4(ツー・バイ・フォー)と言うのがあるそうです。工場で壁、床、屋根等を作り、それを現場で組み立てる建築方法です。作業を見ていると箱を組み立てている様に見えます。これの利点は(各パーツを作っておけば)現場での作業が早いと言う事です。この方法を音楽創りに利用してしまいましょう。

 時々しか練習出来ない人の場合、1曲を仕上げるのは大変な事です。このような人の場合、1曲丸ごと全部を練習するのには時間が足りません。それで、初めから少しずつ練習して行く事になります。そして最後迄やっと吹ける様になったと思ったら、初めの部分を忘れてしまっている。このような事が以外と多い物です。短い曲ならば、この方法でも何とか仕上げる事が出来ますが、長い曲をこの方法で仕上げるのはちょっと無理があります。そこで2×4の音楽創りの登場です。

 まずは、パーツを分けをしましょう。音楽的に分析すると殆どの曲が幾つかのブロック(フレーズ)に分ける事ができます。そして、このブロックを更に分析すると殆ど同じブロックが幾つかあるはずです。似たようなフレーズで出来ているブロックは同じブロックとして一つにまとめてしまいます。これで、練習する箇所は随分と少なくなるはずです。

 例えば、2部形式と言う形式で出来ている曲があります。これは、a、a'、b、a''、と言う4つのフレーズで出来ている曲の事を言います。aとbは全く違うフレーズである事を表していますが、aとa'、aとa''は殆ど同じフレーズである事を表しています。似ているフレーズを一つにまとめると、この曲はaとb、2つの部分で出来ている事になります。そこで、2部形式と呼ぶ訳です。良く解らない人は、先生や詳しい人に助けてもらいましょう。

 次に、各パーツを短い曲を練習するように練習して行きます。曲全体を練習するのではなく、各フレーズをそれぞれ練習するのです。つまり、壁を作り、床を作り、屋根を作る訳です。これはパーツを作っているだけですので、いつまでたっても家にはなりません。しかも、初めに作ったパーツは時間が経てば傷みます。暇を見て修復して下さい。そして、傷みが少ない時はそれぞれのパーツを更に仕上げて行きます。

 これと同様に、各フレーズを均等に練習しても、時間差がある訳ですから、前に練習した部分は忘れてしまうかもしれません。そうしたらもう一度そのフレーズを練習するのです。一度吹けた所は前よりも短い時間で吹ける様になるはずです。これを何度も繰り替えしている間に、どのフレーズもすぐに思い出せる様になって来るはずです。そうなったら、各パーツの完成です。

 各パーツが出来たら後は一気に組み立ててしまいましょう。つまり、各フレーズをつなげて曲にしてしまうのです。これには2~3日続けて練習出来る日が必要になります。中々このような日が作れない場合は、パーツ創りに専念するのです。そして、2~3日続けて練習出来る日が来るのを待ちましょう。2~3日でいきなり曲を仕上げるのは難しいですが、各パーツを作ってあればそれ程難しい作業ではありません。

 まずは、工場で書くパーツを作り、晴れた日に一気に組み立てて家を作るように、あまり練習時間が取れない時は(初めから曲を練習したり、曲を通す練習をするのでは無く)各フレーズを仕上げるの練習をし、続けて練習出来る日ができたら、一気に曲に仕上げてしまうのです。前章触れた「年間スケジュール」をたてる時に、パーツ作りの期間、曲作りの期間等も考えてみても良いかもしれません。
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